この本を読んで、少しだけ霧が晴れた。
日本文化と言えば、江戸時代の文化を指す事が多い。
しかし、その文化の発祥は室町時代にある。
生け花・茶の湯・連歌・水墨画・能・狂言・庭
座敷・床の間・・・・すべて室町から始まると言われている。
折形もそう・・・
奈良時代に元があると言われてはいるものの、
発祥は室町なのだろう。
室町ってなんなのだろう?
ずっと気になっていたが、これという何かを掴めないでいた。
室町というのは武力に頼らず、
文化力で力の駆け引きをした時代らしい。
「もてなし」が政治を動かす。
いかに場を作るか? 場の空気を読み、その場を仕切るか?
人間関係をいかに良好に保つかがそれらの目的とのこと。
なるほど、納得した。
折形は自分の為に折るものではない。
いかに相手を思いやるかを形にしたもの。
この一折り一折りが世の中を動かしていたかと思うとワクワクする。
生まれ変わるなら、この時代に生きてみたいと思う。