折形礼法の考察



カテゴリ:復元( 21 )


弔事の胡麻塩包ときな粉包

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年賀状も気になるところですが、
その前にお悔やみのお便りを・・・と弔事の折形を調べてみる。

右 が 胡麻塩包・白飯に添えるもの。
左 が きな粉包・餅に添えるもの。

慶事には赤飯ですが、弔事には白飯を配る習慣があったとのこと。
餅も祝いの印象が強いものですが、冠婚葬祭いずれの際も
神が宿るものとして用意したのだとか・・

この折形には共通した手順がある。
2つともまず始めに紙を半分に折ることから始まる。
これは他の折形にはない手順のように思う。

この手順に込められた思いは? と考えてみる。
心を伏せることから始める。ということでしょうか?












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by kagamiru | 2014-12-20 13:02 | 復元

銚子飾り

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銚子飾りも種類の多い折形のひとつです。

祝い別に形があるのですが、こちらは婚礼や一般的な祝い用とのこと。
展開図資料ではなく、写真から復元をしたものですから、
折り線が足りないかも・・・・
半分に折って、中央に折線をつけるものとつけないものがあるのですが、
どちらかな?と思いつつ、つけませんでした。

銚子飾りは「蝶」を模した形と言われています。
蝶が花の間を飛び回るように、酒を注いで回る。
つまり「今日は無礼講ですよ。」という意味を表すのだとか・・

もともと銚子には雄雌があり、飾りも対で使うものでした。
武家文化が庶民へ広まる過程で、
雄雌を1つで表す「和合蝶」という形が生まれたと言われています。
銚子を2種用意する家庭があまりなかったことからでしょう。

お正月の準備が始まると見掛ける銚子飾りですが、
大半は中性ということですね。
生き残るために性を変える昆虫みたいですね。












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by kagamiru | 2014-11-10 12:05 | 復元

のしあわびの包

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この折形を見ていると、折形の発祥を感じる。

もともと折形とは、
紙を切らずに包むことから始まったのではないか?
と言われています。

包むものの大きさに合わせて紙を用意するのではなく、
小さなものを包む時も大きな紙を使う。
「切る」という行為に敏感な武士の心の表れなのでしょう。

紙の余った部分をどう処理するか? から始まり
どう美しく見せるか? になり、
受け取る側を喜ばす造形が生まれ、
心遣いが作法になったのではないかと
推測できる形をしている。

そして、もうひとつ興味深いことに
この折形には『庖丁人の作法の形を借りたものである。』
という但し書きがある。

この但し書きから折形には
礼法家・庖丁人・神社神道・畳職人 それぞれの作法があることを知る。

畳職人? これは意識の範疇にありませんでした。
どういうものなのでしょう?
気になる・・・









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by kagamiru | 2014-10-04 15:01 | 復元

草と木と陰陽説

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左が「草花」を包む折形。
右は「木の花」を包む折形。

草は地に萌え広がるもの。木は天に向かって伸びるもの。
草を「陰」木を「陽」と考えます。

陰は左右対称、陽は非対称。
陰の折り数は偶数、陽は奇数。
結びも陰は両輪結びで、陽は片輪結び。
仕上がりの形も陰は角が2つで、陽は1つ。

作業工程から仕上がりまで、すべてを陰陽説になぞらえた折形。

形の意味が明記してある折形は少ないものですから、
ここまで徹底して意味付けされているのは珍しい。

私の陰陽説への理解がぼんやりしていることもあり、
より不思議なものに感じてしまう。

陰陽説・・・もう少し勉強しなくては・・・














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by kagamiru | 2014-08-18 14:21 | 復元

新茶包

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新茶の季節になりました。

折形の表現に「色を差す」というものがある。
いつからあるのかはわからない。
さほど昔からではないように思う。

新茶を感じさせる色を添えて、
これは新茶です。新しいものをお届けします。と
もてなしの心を表します。

新茶の色を何色に例えよう・・・
萌黄色? 鶸色? 青香?
いろいろ考えた末、金色にしました。
新緑の輝き。

もう少し透明感のある金がよかったのですが、
金は紙質のバリエーションが少ないのが残念。















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by kagamiru | 2014-05-18 11:47 | 復元

胡麻塩包

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胡麻塩包は沢山あります。
ザッとご紹介するとこのような感じ。
それぞれ祝いの目的、格に合わせて使い分けていたとの事。

改めて並べてみると美しい・・・・
しかし、失われた作法であることに心が痛む。

祝いの膳に胡麻塩、それはもてなしの風景でした。

ハレの食べ物なのに白黒。
白胡麻や黄胡麻、黄金胡麻の方がめでたいイメージですが、
祝いの膳に添えられるのは黒胡麻。
何故なのでしょう?

留袖の黒、黒漆、めでたい黒は他にもある。
ハレの黒についても調べてみたい。














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by kagamiru | 2014-04-05 10:32 | 復元

小熨斗の復元

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小熨斗の復元を試みてみました。
他にもある可能性はあるが、今の知識で復元できたのはこの形。
左から『真』『行』『草』
一番右は『両開き』とか『蝶花形』と呼ばれるもの。

真は目上の方への丁寧な贈り物に添え、
行は目上の方でも格式張らない場合や同僚への贈り物に添えます。
草は略式。

真と行の使い分けが難しかったことから
「どちらでも使えますよ。」と両開き小熨斗が生まれたとのこと。

この復元を通して感じたことがある。
熨斗紙(水引と小熨斗を印刷した紙)を考案した人の気持ち。
略式への葛藤・・・それでも伝えたい。
そう願ったのではないでしょうか?

熨斗紙に印刷される小熨斗は圧倒的に『草』
付け熨斗の形で残っているものは大半が『両開き小熨斗』
真や行を印刷することはなかった。
それは「これは略式です。最低限の作法の形です。」と伝えている。

『真』や『行』の形を日常で見掛けることはなくなりました。
それでも熨斗紙というものが身近にあったことで、
真と行を復元したいと思った。そのことに感謝したい。














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by kagamiru | 2014-02-03 18:54 | 復元

楊枝包

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楊枝包は折形に興味を持つきっかけになったもの。

いままで色々な紙で折ってきたのですが、
今回は楮100%の手漉き和紙を使ってみた。

今までになくしっくりくる。

私は折形に和紙をあまり使いません。
和の文化なのに何故?と思われることでしょう。
何故なら
和紙は和紙である必然性の高いものに
使う方が良いと思うから。

楮100%の手漉き和紙には耐久性がある。
だとしたら、建築などの住空間で使った方が和紙も幸せだと思う。

折形は刹那な美を演出するもの。
おもてなしの気持ちを相手に届ける一瞬に最も輝く。

美しさの寿命を考えると、和紙が使えなかった。

私の中の罪悪感は消えないが、
一瞬の輝きを強める為に
和紙の力を借りることも考えようと思う。
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by kagamiru | 2013-01-25 14:38 | 復元

懐紙包

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「たとう包」の1種です。

畳んだ紙を懐にしまうための包み。
今で言うところのポケットティッシュですね。

檀紙・奉書紙・杉原・半紙・料紙・包紙・・・・・
それらを持ち歩く時の多くもこの包みだったとか。

持ち運び用としては、
折り返しが小さいように思うのですが、どうなのでしょう?
懐紙を10枚入れてみたのですが、
これ以上は綺麗に包めそうにありません。

もっと厚い紙で折ったほうが良い気がしますが、
そうすると折り返しがもっと落ち着かなくなる。
悩むところです。

差し上げる時用でしたら、
もっと薄い紙で懐紙の色を透かし見せるのも良いかもしれません。











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by kagamiru | 2012-03-06 11:55 | 復元

熨斗包・行

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これは熨斗包の簡易バージョンです。

書道では 楷書・行書・草書と段々文字が簡略化されるように、
折形でも 真・行・草と簡略化されていきます。

「真」が一番格が高いもの、正式なものとしたからでしょうか?
「行」や「草」の資料があまり残っていません。
「行」はまだしも「草」はほとんど見当たりません。

この熨斗包も私の手元にある資料では、
「行」まだしか見当たりません。

「草」は現代に伝わる小熨斗に近い形なのかもしれません。











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by kagamiru | 2012-01-23 13:23 | 復元


折形の背景を調べながら、今へ伝わる文化として紹介していきたいと思います。

by kagamiru